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空とナポリ、眠れるポンペイ、マテーラの幽霊

CoM0 TrB0

ミラノ、ヴェローナ、ヴェネツィア、フィレンツェ、ピサ、ローマ。
よこやまさんが今回巡った都市です。
強行スケジュールとはまさにこのこと。個人旅行だからかまわないけど、
こんなスケジュールでパックツアーを組んだら、
苦情が沢山くるよねぇ。

上記の都市はいずれも世界遺産への登録を受け、日々幾百万の観光客を
集める美しい町です。
でも、イタリアにはこの他にもいくつかの世界遺産があるのです。 
その一部が、最終日に訪れることに決めたポンペイ、マテーラです。



ポンペイはナポリから約30キロ、マテーラはイタリア半島の最南端に程近い
南伊に位置します。
これまで見てきた数都市は、かつて世界の表舞台に君臨した
イタリアの、
その華やかさを如実に示した都市でした。
しかし、ポンペイやマテーラは、それとはまったく別の存在。
美しいイタリアではない、イタリアの悲哀を凝縮したような町なのです。

まずはローマからテルミニ駅fS線を利用してナポリへ。
朝のテルミニ駅、やっぱり女子高生がいない…。
全ての例がそうだというわけではありませんが、イタリアでは児童・生徒の
登下校に保護者の
送迎が義務付けられているんだそうです。
学校に名前を登録した保護者が迎えに来なければ、
子どもの引渡しもして
くれないという徹底振り。
イタリアでは「子どもを国を挙げて守る」
という意識が日本より強いようです。
日本人なら「ンなことして子どもが育つか!!」というところ。
イタリア人なら「日本人危機意識低すwwww」というところ。
とにかく女子高生はいない模様。
気を落としながらユーロスターに乗車…ナポリを目指す。

イタリア鉄道ナポリ中央駅(Stazione F.S.Napoli Centrale)で下車すると、
早速、中国や半島系のアブナい東洋人連中が寄ってきます。
これはほんと。
よこやまさんがそっちな人だからそう見えるわけではありません。
ナポリは歴史的に移民の多い町で、それに紛れた不法入国・滞在者も多い。
そういう人には就労の道がないため、いきおい観光客狙いのやばい人が増える
のです。
すれ違いざまにポケット触られたり、後ろから腕を回して鞄を触られたり。
身の危険を感じないはずはないですが、毅然としていれば大丈夫です。


女一人だといかにも危なそうですが、向こうの目当てはお金。
貧弱な体型の日本人に興味はないし、ことを荒立てりゃ自分も本国に強制送還。
なので、せいぜいポケットやカバンの金を盗られるくらいなんです。
一人旅でも、対策さえきちんとしておけば盗られることはありません。
寧ろ、団体ツアーで危機意識の薄いおばちゃんたちの方が
狙われます。
実際、スられて大騒ぎをしている日本人のおばちゃんたちを見ました。
あの程度の意識で海外に来るのは、単なるバカだと思うの。

中央駅から少し歩くと、海が広がります。
紺碧の海、壮大な空、悠然と裾野を広げるヴェズーヴィオ火山。
そこから眺めるナポリの町の風光は、有名な「Vedi Napoli e poi muori!」
ナポリを見て死ね、の名言が残されているほどのもの…だったそうです。
かつてはそうだったかもしれないけれど、今のナポリは雑然とした商業都市の
おもむきが強いです。
海岸線近くまで迫る工業地帯、移民で賑やかな通り、洗濯物のはためく界隈…。
それがよこやまさん的なナポリのイメージになりました。

交通マナーが悪いと言われるイタリアでも、特に悪名高いのもここ。
ローマもたいがいにひどいのですが、ナポリはシャレにならんヒドさでした。
まず驚くのが、一時間に数百メートルも進めない大渋滞。
その後も圧倒されます。
路面電車ですすんでいくと、軌道敷のなかを幼児を連れたママが横切る。
数メートルの隙間を縫うようにして、大型バスが前方にすべりこんでくる。
スクーターが数台、もつれながら信号無視をして過ぎ去っていく。
自転車は青信号の大通りを横断していく。
それでも不思議と事故は起こらない…ナポリでは、交通整理の警官が街頭に
立つと、
交通渋滞が余計にひどくなるんだそうです。エェー。

途中退屈だったので、路面電車に併走する普通自動車道の標識を激写。
20070429054248.jpg
これは…駆け落ち注意の看板なのだろうか…。

20070429054041.jpg 20070429054049.jpg
サンタルチア海岸はこの辺り。
今はすっかりふっつーのヨットハーバーです。
20070429054030.jpg
因みにこれは卵城(Castel dell‘Ovo)と呼ばれている
12世紀の古城。
なんで卵なのか、由来は不明らしいです。
卵城から眺めるヴェズーヴィオ火山とナポリ湾は、まさに絵葉書のナポリです。

ヌオーヴォ城(Castele Nuovo)
アンジュー家の城、と地元では呼ばれているそうです。
13世紀のナポリ領主の住居で、内部は現在博物館らしい…。

因みに、ナポリって有名な割にはこれという観光地はないのです。
考古学博物館は有名かな…程度のもの。

ここからはヴェズーヴィオ周遊鉄道(Ferovia Circumvesvina)で、ポンペイを
目指します。
ポンペイは、臨むヴェズーヴィオ火山のふもとに、かつて存在した町の名です。


海上交易によって栄えていたこの町は、紀元前にヴェズーヴィオ火山の噴火に
よって火山灰の
中に埋没し、以後1900年にわたってその存在を忘れら去れて
いました。
18世紀に偶然の発見を迎えるまで、そのままの姿で土中に眠っていたのです。
20070429054227.jpg 20070429054217.jpg
1900年の間、世界中の記憶の一切から消えていた広大な町の遺構が、
遠くにナポリを臨む、なだらかな
丘陵の上に広がっています。
20070429054113.jpg
ポンペイの赤。
化学染料でもなく、自然色とも思えない赤。
現代でもその原料は解明されていないとか。
今も鮮やかで、どことなく痛々しい。
20070429054238.jpg 20070429054135.jpg
フォロ。
フォロというと古代の施政広場や会議場的な意味を持つ広場です。
ローマやヴェローナの「フォロ・ロマーノ」も同じ。
古代神殿と広場のあとで、奥に見えるのが神殿の中央部。
左右に控えるアポロンの石像が、かつての信仰の場を見下ろしている。
その広場には、ナポリのあからさまな青空と、芽吹いたばかりの青草。
 
20070429055123.jpg


白い石が埋められた石畳。
月明かりでこの白い小石が浮き上がると、どこまでが馬車道かわかる仕組み。
月の光を返して周囲を照らすという同じような意匠を、銀閣の銀沙灘も持っている。
そこにもたらされた歴史が違ってしまったけれど。

20070429054125.jpg
犬と遺跡。
生ける畜生と死んだ町。
なんでか分からないけど、イタリア、特にナポリにはやたらと野良犬が多い。
彼らは、紀元前のレンガを必死に嗅ぎまわる。
何かみつけたの?

20070429054313.jpg 20070429054104.jpg
育つ雑草。
とりあえず、空は青い。
ほんとに青い。


ポンペイを抜けると、一路南へ。
カンツォーネに名高いソレント半島を越え、サレルノを越え、マテーラへ。
イタリア最南の世界遺産マテーラ。
到着直前にカメラの充電が死亡…。
まぁいいや。
マテーラはすべてを拒絶していたから、写真だって必要ないんだろう。

マテーラ(Matera)の世界遺産は、旧市街のサッシ(Sassi di Matera)と
呼ばれる
洞窟住居群です。
崖をくりぬくようにして作られた住居跡。
旧市街(Città Vecchia)をびっしりと覆うサッシは、今にも崩れ落ちそうな姿で、
南伊の太陽に向かい虚空の口を開けています。
驚くことに、サッシは古代遺跡というわけではなく、戦中戦後まで農地解放前の
小作農民の住居でした。電気、水道も無く、十全な生活環境からは程遠い、
そんな貧しい人々が、
ついこのあいだまでこの廃墟に暮らしていたのです。



そのほか、旧市街には同じくサッシ建築によるサンタ・マリア・デ・イドリス教会
(S.Maria de 
Idris)、サン・ピエトロ・カヴェオーゾ教会(S.Pietro Caveoso)
がぽつぽつと建っています。
これらの教会建築も、11世紀にイスラム教徒の迫害を逃れてきたトルコ僧に
よって、マテーラに築かれたものだとか。
教会ですらが、ここでは追いやられてきた存在なんですね。
これらのドゥオーモは、マテーラ旧市街のどこからでも眺められるため、
旧市街散策の
ための恰好の目印になるのです。
サッシの迷路に迷っても、ドゥオーモ目指して上って
いけるんで。

どこまで行っても、頭上には白茶けたドゥオーモがのぞく。
代わり映えのしない風景に、ふと方向感覚を失ったような気分になります。
今は打ち捨てられ、観光客の人影もまばらな旧市街の廃墟。
拒絶され、拒絶するマテーラ。         
南伊の太陽は眩しく強烈で、白茶けて粉っぽいサッシを陽の下にさらす。
洞窟住居はその日差しにも全く無関心な佇まいで、ただ存在していました。
マテーラには悲哀以上のものがあります。いや、います。
岩陰に潜んだ人々の刻苦は、怨念めいた幽霊になり、サッシの隙間に顔を
のぞかせる。
マテーラに、そんな幽霊をみた気がしました。

さ、踵を返して一路ナポリのホテルへ逆走。
どんなに頑張ってもチェックイン終了の時刻ギリギリの到着です。
遠ざかるマテーラ、ポンペイの先には、イタリアの現代文明が息づいています。


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日記は雑記。  2007.03.26
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プロフィール

よこやまさん。

Author:よこやまさん。
性別:女のひと
年齢:19歳13ヶ月に突入。
趣味:女子高生の制服を追求。
所属:日文専攻、合唱団ほか。
備考:香川を愛してやまない
大学生。でも今は京都暮らし。

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